カトリック教会のスキャンダル?

皆さん、

下記のメールを受け取りました。メールをくださった方も広く読まれることを希望しており、それが大事であると判断したので、公表します。 アメリカには “National Catholic Register” と “National Catholic Reporter” というよく似た名前のカトリック新聞があります。前者はまとも。それでも、以前は、日本のカトリック新聞と同じく、メジュゴリエ巡礼の宣伝が掲載されたこともありました。でも、最近はそれもないようではあります。ですから、正統的なカトリック新聞と言えます。

以前参加したアメリカのある集まりで、宣伝のために、前者つまり “National Catholic Register” の社員が派遣されて、来ていました。彼曰く「皆さん、わたしたちは “National Catholic Reporter” ではありません。ですから、どうぞ安心して購読なさってください」。後者はリベラルなカトリック新聞です。日本にもある某カトリック新聞ともある意味では似ています。リベラルであることはもともと、古いものにしがみつかず、新しく、良いものを積極的に取り入れるにやぶさかでない…という意味であったはずです。ところが、特に、第二バチカン公会議以降、リベラルであることは異端であることと同義になりました。一週間ほど前から、このニュースが、米国のニュース・サービスからわたしにも配信されていましたが、以下のメールを見て、実際何が起こったか、もしくは、実際何が起こらなかったかがよく分かりました。日本でもそうですが、ラジオ、テレビを含めて、メディアはおおむね反カトリック・反生命、反神様、であると思っていれば間違いありません。無神論であれば、お金のためには何でも書き、何でも報道します。その後の訂正は小さな記事で…

『フマネ・ヴィテ』研究会・カトリック司祭 成相明人

成相明人神父様

昨日、知り合いの神父様から一本のメールを受け取りました。その神父様が、スペイン在住のお友達の神父様から受け取ったメールの日本語訳です。内容は、スペインの一般紙(朝日新聞みたいなもの)に、宣教師を悪意を持って中傷する記事が掲載された、というものです。ひょっとしたら、無責任な日本のマスコミも、こういったことをわざと事実関係を調べずに転載するかもしれません。マスコミは、一般的にカトリックが嫌いですから・・・。参考までに添付ファイルとして皆様にもお届けします。配付は自由です(むしろ奨励したいくらい・・・)。

新聞や雑誌、テレビなどでカトリックについてとやかく言われている場合は、鵜呑みにはしないように気をつけたい、と思った次第です。なんと言っても、母なる教会、(全)カトリック教会は私達のお母さまですから。周りの(悪意の)無知な連中が自分のお母さんに石を投げている時、子供達がそれを止めるどころか、一緒になって石を投げつけるのだったら、お母さんの心の痛みはいかほどでありましょうか・・・。

京都教区信徒

成相明人神父様

残念ながら日本でもうすでに3月24日付け読売新聞にもこの件に関して記事が掲載されておりました。確か、見出しは『神父ら修道女に性的虐待』という見出しでした。あとで記事を紹介します。

東京教区男性信徒

宣教師への事実無根の記事について

サルバドール・ロマノ・ビダル(ザビエル宣教会)。

3月21日の『パイス』の第一面に「バチカン、宣教師により数百人の修道女が性的暴力を受けたことを認める」という見出しが載っていた。私はこの見出しに腰を抜かさんばかりに驚いた。数十年宣教師としてアフリカに住んでいたのに、この事実について聞いたことがなかったからだ。私はばかなのだろうか。新聞の中にある問題の記事を読むと、記事には宣教師による修道女に対する暴力の一つの事例も出てこない。ますます不可解。どうやら、すべては “Nacional Catholic Reporter” に載った一つの記事に拠っているらしい。この記事を読んで見る。すると、現地の聖職者による修道女に対する暴行数件(数百なんて決してない)が語られていたが、宣教師による事件は一つも言及されていない。宣教師には関しては、必要な手段をとるように、犯された犯罪が何らかの形で償われるように、またこのようなことが二度と繰り返されないように、この事件の真相究明に協力したと出ているが。

新聞の明らかな情報の歪曲を目にし、また『パイス』によって起された波が他のマスコミによって波及されることを鑑みて、諸宣教会連盟の議長団は、不正確で悪意によって出された見出しについて『エル・パイス』の編集長に声明文を送った。

数時間もたたないうちに『エル・パイス』の編集委員から電話を受けた。諸宣教会連盟の副議長としての私に彼は次のように説明した。例の見出しは誤りです、あの見出しは新聞の魔力のようなものの結果で思わず出たものです・・。

それに対して私は答えた。そういうことは起るはずがない。新聞の第一面は、必ず編集長がチェックするはずだ、と。

私が宣教師であるにもかかわらず新聞社の内部を少し知っている(これは私の功徳ではないが)と気づいた彼は、戦術を変更した。マスコミの世界のことを話す。情報の市場はスキャンダルしか望まないこと、見出しが派手でないと誰も読まないこと、新聞社もお金をもうけないといけないこと・・・。

私は、『エル・パイス』が低俗な大衆紙とは知りませんでした、と言い、訂正記事を要求した。彼は答える。もちろん、編集長に話します。なにかするでしょう。・・・

今日、『エル・パイス』紙を覗いてみた。私が見つけた訂正記事は、「宣教会連盟は昨日新聞の見出しで宣教師が性的暴力の罪を問われたことを批判した」と書いてあった。これが訂正なのか。

一つの話を付け加えたい。『エル・パイス』の記者がアフリカに取材に行くとき、普通は宣教師たちの家に宿泊を依頼する。彼らは、そこで実際に見たことを記事にする勇気があるのだろうか。自分の新聞が報道した偽りを認める気概があるのだろうか。もし、それができないなら、アフリカに行くとき再び我々と食卓を共にするつもりなのだろうか。

ひょっとしたら君に興味があるかと思ってこれを伝えます。もしe−mailでつながっている友人たちがいるなら、この話を伝えてください。新聞が真実を隠すなら、私たちが伝えよう。

注)『エル・パイス』紙は、スペインで最もよく読まれている新聞の一つ(社会党系)です。

3/24日付読売新聞

【ローマ23日 秦野るり子】

神父ら修道女に性的虐待

カトリックの神父や宣教師がアフリカなどで修道女を性的に虐待していたとする内部告発文書の存在が明るみに出て、波紋を広げている。バチカン(ローマ法王庁)は20日、「限られた地域では事実」と認める報道官声明を発表、21日には修道会長連盟が「問題を認め、解決に努めている」との声明をだした。

告発文書は、アメリカの修道女で、医師の資格も持つマリア・ドナヒューさんが1994年にまとめたもの。それを今月16日、カトリック教会のニュースをインターネット上で伝えるアメリカの「ナショナル・カトリック・リポーター」が公表した。イタリアの有力紙レプブリカも20日、報じた。

告発文書は、神父や宣教師が立場を利用して修道女に性的関係を迫り、レイプに及ぶ例もあると指摘。修道女は妊娠した場合、中絶を余儀なくされ、周囲に知られると修道会を去らなければならなくなるが、男性側はほとんどの場合、教区をかわるだけの措置ですまされているという。

告発文書は、性的虐待はアフリカを中心に世界23カ国で確認されるとしている。