回勅『フマネ・ヴィテ』は愛への挑戦  — ジャネット・E・スミス

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婚姻行為に内在する二つの側面

避妊の悪に関する教会の教え・(婚姻行為にあるきずなをはぐくむ側面と生殖にかかわる側面は不可分の関係にあり、両側面とも婚姻行為に内在します。神がお定めになったこの関係を人が恣意的に破壊することは許されません。) 回勅『フマネ・ヴィテ』

 避妊が悪である理由を調べるに当たって、教会が断固として常に避妊への反対を教えてきたかいくつかの文書で調べてみましょう。回勅「カスティ・コンヌビイ」は以下のように教えます「どれほど重大な理由があったとしても、本質的に自然に反しているものが自然に即したものになったり、道徳的に良いものになったりすることはありません。婚姻行為は第一義的に、またその性質からして産児を目的としているので、その自然の目的と性質を意図的に挫折させる者は、自然に反する罪を犯し、恥ずべきそして本質的に悪である行為を犯すことになります」。更に続けます。

 「生命を生み出す自然の力を意図的に挫折させるどのような婚姻行為の方法も、神と自然の法に反する罪であり、そのような行いをするものは大罪を免れることができません。」回勅『フマネ・ヴィテ』(11)はこれを以下のように教えています。「その伝統的教えをとおして自然法を解釈する教会は、結婚している人々が自然法に基づいた教えに従わなければならず、また個々の婚姻行為はそれ自体において生命の産出に向けられていることが必要であることを思い起こさせます」。

 同回勅は更に以下のように続けます(12)。「教会教導職がしばしば説明している教えですが、(婚姻行為にある)きずなをはぐくむ側面と生殖にかかわる側面は不可分の関係にあり、両側面とも婚姻行為に内在します。神がお定めになったこの関係を人が恣意的に破壊することは許されません」。

『フマネ・ヴィテ』研究会 成相明人訳